「次の土曜日、夕方から空けとけよ!
夕方6:30に駅集合な!!」
こないだ仲直りした後の帰り道、
別れ際に晴也は私にこう言った。
そして今日は土曜日!!
何だろな~と思いながら駅に向かった。
あ、いたいた!!
「晴也!」
「おぅ!」
「今日どこ行くの?」
「ん?秘密~」
気になるーっ!!
わたしは晴也に連れられて電車にのった。
「人すごいね。」
「だな~。はぐれんなよ!(笑)」
気づいたら電車の中には数人しかいない。
あれ?
私、景色見てて…
「おはよ。沙耶。」
ね…寝てた??
「次で降りるぞ~」
「あ、うん!!」
そう言ってるうちに小さな駅についた。
「Aヶ崎海岸前駅」すごい田舎。
電車を降りて、しばらく歩くと…
「海だ…」
「そう。俺、ここ大好きなんだ!
一回沙耶と来たかったから。 」
「そ…そっか!」
素直に嬉しい。
「ありがと。」
辺りはもう真っ暗。
私たちは砂浜の段になったところに座った。
電車一本でこんな田舎まで来れるんだな…
「沙耶、上見てみ?」
「わ…!」
満天の星空。
「綺麗……」
空を見上げたまま、晴也は言った。
「こないだ…ケンカしたとき、俺マジで焦った。
せっかく6年間も思い続けた人…沙耶を手に入れたのにって。
だから、沙耶が泣いて謝ってくれた時、すっごい嬉しかったし…
安心した。……おれ沙耶のこと大好きなんだよ。」
「晴也…」
晴は私の方を向いて言った。
「沙耶…ずっと一緒にいような。」
そして私たちは海辺のコテージに泊まった。
初めて…体を重ねた。
「…愛してる。」
晴也は何度も言ってくれた。
永遠を誓ったのはよく晴れた日の夜でした。