「さつき!明日のこと聞いた?」
「ああ、部活休みってことでしょ?」
「え?休みなの?」
「うん。あ、でもかじと川本くんだっけ?は大会に行くって言ってたよ」
「そうなんだ…」
そっか
あたしと裕太だけなのか
でも、大会楽しみだし、学校やすめるからいっか~
そんなふうにボーッとしながら階段を降りてると
グラッ
「うわぁっ!!」
階段から落ちた…
けど…
「あれ?痛くない…むしろ、落ちてない」
「もう!危なっかしいな~かじは!」
「き、如月くん?!」
なんとあたしを如月くんが捕まえてくれてたみたい
た、助かった~
「ありがと、捕まえてくれて」
「いいよ~」
本当に優しいな
如月くんは
そう思って離れた
いや、離れようとした
でもそれはできなかった
「へぇっ?!ちょ、如月くん?」
如月くんがあたしを抱きしめた
もう、あたしの頭はパニックで
ドキドキが止まらなかった
それに、ここは階段のど真ん中
生徒達があたしたちをみてる
あたしは恥ずかしくなってきた
「如月くん…みんな見てるy「ちょっと」」
「え?」
「もう少しだけこのままでいさせて…」
あたしの心は完全に如月くんに向けられていた
ドキドキしてて顔が暑い
「ゴメン」
そうやってつぶやいて如月くんはあたしを離した
でも、その顔はどこか淋しげで笑ってたけど心から笑っていなかった
「いや、別にいいけど…」
「俺、諦めないから」
そう言って如月くんはどこかへ行ってしまった
「諦めないってなんだろう?」
