In the warm rain【Brack☆Jack3】

「エイジ、今頃何してるのかなぁ…」


 本当は、どうして店を辞めたのか聞きたかった。

 出来ることなら、今すぐにでも。

 こうしていると、次々に色んな考えが頭をよぎる。

 もしかして、ユイの身に何かが起こっていて、それを助けるために行ったのか。

 それとも、また何か危ないことに足を突っ込んでいるのか。

 それともただ単に、ホン・チャンヤーという組織に戻りたくなっただけなのか。


「…それとも…ユイの傍にいたかった、とか…?」


 カウンターに突っ伏して、ミサトは小さく呟いた。

 だがすぐに起き上がり、頭を軽く振って棚からブランデーを取り出す。