In the warm rain【Brack☆Jack3】

「相談してくれてありがとな。嬉しかったよ」

「…レンは」


 その後ろ姿に、ユイは小さく声をかけた。

 エイジは肩越しに振り返って、ユイを見つめる。


「…気になるか?」

「…いいえ」


 ため息混じりにユイはこう答え、自嘲的に目を伏せた。

 それを見てエイジはふっと笑うと、軽く手を上げて歩きだす。

 ユイはその姿を見送りながら、テーブルの上の紙を手に取った。


「…二人の秘密、か」


 その紙の右端を、軽く指ではじく。