In the warm rain【Brack☆Jack3】

 後方で、キィンという金属がぶつかり合う音が再び聞こえた。

 走りながら短くなったタバコを吐き捨てて、エイジは呟く。


「早くしねェと…あのバカ、死ぬ気だしな」


 別れる時、有無を言わせなかったミサトの口調。

 そして、自ら1人で一番危険な場所に乗り込むという。

 良くて相討ち。

 ミサトは、それを狙っているのだ。


「ったく…どこまでバカなんだろうな。あのじゃじゃ馬娘は」


 エイジは、走るスピードを上げた。