In the warm rain【Brack☆Jack3】

「…どう思う?」


 ユイはテーブルに両肘をつき、エイジの方を見た。

 エイジはその紙を、テーブルの上に置く。


「…ま、ユイが一人で抱え込むには、ちとトゲのある内容ではあるな」


 ユイの方に視線を送り、エイジは意味ありげに笑みを作る。


「俺に相談してきたってことは、二人でこの秘密を共有したいってことか?」

「…そうね。その通りよ」


 ユイも、意味深なほほ笑みをエイジに投げ掛けた。


「OK、エイジの言うとおり、あの二人には内緒にしとくわ。これでいい?」

「…色気もねェな」

「なんか言った?」

「――いんや、別に」


 エイジは、ウエイターが運んできたカクテルを二つ、すっと手に取る。

 そして、ひとつをユイに差し出した。