In the warm rain【Brack☆Jack3】

「どうしたの、その傷!」

「このくらいなんてことはねェよ…それよりもすぐに出掛けなきゃならねぇ」

「日本、ね?」

「…わかってたのか」


 エイジの身体を支え、ユイはソファに座らせた。


「たった今、レイから電話があったの。ミサトが、日本に行ったって…」

「なんだって!?」


 エイジは勢い良く身体を起こし、痛みに顔を歪めた。

 ユイにソファに押し戻される。


「…レンは?」


 一緒じゃなかったの、と言われて、エイジは俯いた。


「あいつは…撃たれた」

「……!?」

「俺たちは、港にいたんだよ。その時襲撃を受けて、あいつは撃たれた」


 極めて冷静に、エイジは言った。