ミサトは堅く目を閉じる。

 任務にはいつも、新品の武器が与えられた。

 何故なら、使い古した武器には、どうしても狙撃手が使った痕跡 が残ってしまうから。

 …もし、自分の考えが間違っていなかったら。

 ハクがこの世を去ったことにより、活動を凍結していたと思っていたあの組織は、まだ生きていることになる。

 そうなれば当然、自分やレイ、エイジまでもがまた命を 狙われることに…。

 だから、日本に行って確認しなければならない。

 唯一の心当たり、ウー・イー・シーの幹部であるあの人物に。


(とりあえず明日、一番の飛行機に乗ろう)


 そう心に決めて、ミサトは目を閉じた――。