「良かった。じゃあ、

 放課後教室残っとってね。」

「分かった。」



何だろ…。

なんか、話しでもあるんかな…。



放課後。

あたしは、先生に呼ばれてたから

ちょっと遅れて未空君が待つ

教室に入った。



「ごめん。未空君。

 先生に呼ばれてて…。」


まただ。

あたしに気づいてない未空君は

また野球部を見ていた。

いつもの、切なそうなあの顔で。