空色の恋

あたしは、カケル君に

腕を引っ張られる形で歩いていた。

・・・むしろ、引きずられてたに

ちかいけど・・・。


てっきり、あたしは保健室に

連れて行ってくれるんだと

思ってた。

けど、カケル君が連れて行ってくれたのは

保健室じゃなくて屋上だった。


「気持ちいいだろ。」

「うん。」


あたしは、入学してからまだ一度も

屋上に来たことがなかった。

春だから、お日様がぽかぽか

しててやわらかい風が心地いい。