「そういえば、夏川君と

 何話してたの?」

「えっ?あぁ…。消しゴム落とした

 から取ってもらっただけ。」

「ううん。その前。なんか

 あぁー!って言ってたじゃん?」

「ああ…。いやなんでもないよ。」

「ふぅーん…。」


何でか分んないけど、あたしは

昨日の傘の事を真衣には言いたくなかった。

自分の心の中にしまっておきたかったんだ。

誰にも知られない、二人だけの

秘密にしたかった。