39度の高熱にうなされながら
「麗斗、学校は?」
なんて聞いてくる麗華に
腹立たしささえもおぼえる。
「いいから寝て。お願い。」
んふふ、と、微笑む。
あたし大丈夫だからね。
目で語る麗華が愛しい
「おやすみ」
「ん………」
俺まで、寝てた?
ぐっすり眠れたのはいつぶりだ?
麗華はまだ眠ってて熱はましだった
おかゆでもつくるか…。
そっと立ち上がって部屋を出る
麗華の部屋にちゃんと入るのは
結構久しぶりだ。
抑えられなくなりそうで、
苦しくて、部屋には入れない。
白と淡いピンクで統一された
綺麗な部屋で眠る麗華。
朝起こすときだって本当は
我慢の積み重ねなのだよね。
無防備で自由な麗華ちゃんは
気づくはずもないんだけどね。
「ただいまー!!」
「しーっ。母さん、麗華熱」
「何度?平気?」
一瞬にして顔色をかえた
「結構高いんだよね、今寝てる」
「おかゆ作ろうとしてたの?」
「え?あぁ……」
「私作るわ、麗斗移らないように
してちょうだいね?」
頷いて自分の部屋に戻る。
母さんがいれば………安心だ
あいつ、見舞いにこなきゃいーけど。
