スマイル




「俺ー?
 俺、おらんねんなー」


「嘘や。
 ケイちゃん、お願い!!!
 教えて?」


「んー。でも、
 まじでおらんねんてー。」


「…じゃあ……ミホさんは?」



うち……また

すごい冷たい声が出た




「ミホさん?」


「昼休み、
 告られたんちゃうん?」


「……告られた…けど」


「じゃあなんで「でも好きちゃう」」


「でも……一緒に帰ってたやん」



もう……うち、

何言うてんのやろ……



このときは

まだ幼かったから

ケイのこと、『スキや』

って思う想いを

うまく抑えることが

できやんかった……




「好きちゃうかったら
 一緒に帰ったらあかんの?」



あかん……ことはない。

ただ…うちが嫌なだけ。

うちが……嫌なだけ。



そんな、冷たい声

出さんといてよ



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