…少しでも期待した私が馬鹿だった。



鳳来学園と書かれた門の前で深いため息をつく。



「汚い…」



門は数々の落書きで埋め尽くされていて、とてもじゃないけど綺麗だとは言い難い。



まさかこんなところだとは思わなかった…。



不良校ね、入試も簡単なわけだ。



まぁ、そうは言ってもどんな学校でも良かったんだからある意味楽でいいか。



「とりあえず理事長室探さないと」



開き直った私は入学の挨拶をするべく、校舎へと足を踏み入れた。