「それじゃあ明日はお披露目会だね」
「お披露目会?」
「そうだよ、銀狼の姫としてね」
……こんな私を受け入れてくれるだろうか。
「大丈夫だ。だからそんな顔をすんじゃねぇ」
そう言って頭を撫でてくれる蓮の手に不思議と不快感を覚えなかった。
いつもならすぐに振り払ってしまうのに……。
「うん、ありがと」
「あぁ」
身体の異変に首を傾げ、ふと時計に目が行った。
「え?もう10時なんだ…」
「本当だ、ごめんね…親御さんが心配してるね」
申し訳なさそうに謝っているが、親が心配…………するわけない。
「1人暮らしだから大丈夫だよ」
私に家族という形はあるけど皆の思う家族はいない……だから心配なんてするはずがない。


