いなくて良かったのにと思いながらも、一応助けてもらったので顔には出さずに問いかける。
「ねぇ、何で蓮達がいるの?」
「倉庫へ向かう途中にたまたま見つけたんだよ」
たまたまって言うのが怪しいが、とりあえず1番聞きたい事がある。
「あのさ、蓮達の所為で姫と間違われたんだけど、何で否定しなかったの?」
あそこは否定するべきなのに、何でわざわざ2人して姫と嘘を吐く?
これで勘違いされてしまうのは目に見えている。
「あ?そりゃお前を姫に出来る絶好のチャンスをみすみす逃すわけねぇだろ」
さも当たり前の様に言う蓮に、怒りを通り越し呆れてしまう。
「…私は姫になる気はない」
「だがこれで他の族はお前が銀狼の姫だと思うだろうな」
得意げに笑う蓮に軽く苛立ちを覚えた。
「……最悪」
諦めてくれたと思ってたのはずっと機会を伺ってたんだ。


