しばらくベットに横になり、部屋を観察しているとドアが開き、蓮が入ってきた。
「……起きてたのか」
「うん、ちょっと前に起きた」
私が起きていたことに一瞬驚いた蓮だったが、ゆっくり近づいてきて手に持っていた水を渡してくれた。
「ありがと」
受け取った水で喉を潤すと、蓮は急に口を開いた。
「………帰ってきたぞ」
………主語がないから分からないよ。
「誰が帰ってきたの?」
私の問いかけに嫌そうな顔をしたところを見ると、意図的に言わなかったんだろうな。
「親」
「なら挨拶したい」
蓮の許可が下りないと行けそうにないため、服の裾を掴んで逃がさないという意味を込めてお願いをする。


