隼人さんは私を抱えたまま、器用にドアを開ける。
「蓮~お姫様を連れてきたぞ」
部屋に入ると軽い口調で私を少し持ち上げながら蓮を呼んだ。
それに反応した蓮が鬱陶しそうにこちらを向き、
「あ?……隼人、由美を放せ」
私を視界に捉えた瞬間、鋭い睨みに一変した。
「お~怖っ、まさかとは思ったけど、本当に気に入ってんだな」
感心したように頷く隼人さんを無視して、蓮はその腕から私を奪い去った。
「由美、何で部屋を出た?」
隼人さんに向けていた睨みのまま、蓮は私を問い詰めてくる。
「おいおい蓮、由美ちゃん怖がっちゃうだろ」
それに舌打ちをした蓮は、
「隼人は黙ってろ」
隼人さんを黙らせるようにを睨みつけ、もう1度こちらを見た。


