「お疲れ様~肩を怪我してるみたいだけど………見せて?」
流石に立っているのが辛くなった私が壁にもたれ掛かっていると、男はヘラヘラと笑いながら近寄ってきた。
「いや大したことないから……って勝手に見るな!!」
左腕を掴んでいる奴の手を振り払おうとするも、力が入らないのとこいつの馬鹿力の所為で振り払えない。
……こんな時、自分が女なのが嫌になる。
「ごめんごめん、だけど結構な傷だよ?女の子なのに…」
こいつ、私の正体を知ってて聞くか?
「私の事を知ってるんでしょ?」
「まぁね、でも女の子に変わりはないでしょ?………僕なら大事にしてあげるのに」
最後の方は声が小さすぎて聞き取れなかった…しかも、一瞬瞳が陰ったような…。
「はぁ、そうだね……助けてくれてありがと」
「どう致しまして~」
いくつかの疑問は抱えながらも、助けてもらったのは事実だから一応お礼を言うと、またヘラヘラと笑い出した男。
それを見て、さっきの瞳の陰りは気のせいだったように思えた。


