前方を取られたのなら……と、止まって身構えていたが、こちらへと向かってくる男は1人で、しかもゆっくりと歩いている。
さっきの集団にはいなかったような気がするけど、増援か?
いや、増援にしては早すぎる…。
敵ではないだろうと、彼の隣を通りすぎようとすると腕を掴まれた。
っー敵か!……くそっ。
「へー、女の子にそんな大人数とは感心しないな~」
「ああ?てめぇには関係ねぇっ!」
「う~ん、そうなんだけど。ここは正義のヒーローにでもなっておこうか」
私の腕を掴んだ男は、向かってきた集団の中の1人を蹴り飛ばした。
「え?」
敵じゃない?
追いかけてきた男を蹴り飛ばすのを見て、腕を掴む男に放とうとしていた足を下ろす。


