海斗は私と言い合いを終えると、隅のほうに行ってしまった。
「気にしなくていいよ。女の子にはいつもあんな感じなんだ。悪い奴じゃないんだけどね」
「そう。じゃあ帰るね」
「あ”?」
ここにいる理由がないから帰ると言っただけなのに蓮に睨まれた。
思い通りにならないからって、すぐに睨むのは止めて欲しい。
「あーごめんね、話があるからいいかな?」
「…話って?」
そんなやり取りの中、何気なく陽が屋上のドアを塞ぐように座ったので、話を聞くまでは帰れないだろうと思い、嫌々ながらも問いかける。
「お前、姫になれ」
朔に聞いたのに割り込んできた蓮が突拍子もなくそう言った。


