「財布だよ。かき氷を買いに行くのに、お金がなかったら買えないじゃん」 「持っていかなくていい。もう海斗に渡してある」 海斗に渡してあるって……蓮のお金? チラリと海斗に視線を送ると、おうっと返事を返していた。 「でも前も奢ってもらったから、今回は自分で払うよ」 もう1度鞄を探り出すと蓮は腕を放してくれた。 良かった、諦めてくれて……何度も奢ってもらうのは気が引けるから。 …と、少し鞄から気が逸れた瞬間、手元から鞄が消え去った。