「おまたせー」
そういえば約束の相手って誰?私がいたら嫌がるんじゃないのかな。
「遅ぇ」
「珍しいね、陽が遅れるなんて。いつもは海斗が遅れるのに」
「うるせぇ、俺だっていつも遅れてるわけじゃねぇし」
聞き覚えがある声がするんだけど……。
嫌な予感しかしなくて1歩後ずさる。
「ごめんね、ゆみりんと来たから遅れたんだよ」
「は、ゆみりん?誰だそりゃ、まさか女じゃねぇだろうな」
「女の子だよ」
「ふざけんな、女なんて連れて来るんじゃねぇ!!」
海斗と呼ばれた男が呑気に話す陽に食ってかかる。
「まぁまぁ、ほらゆみりんおいで」
いやいや、無理!
首を横に激しく振りながら抵抗するも、腕を引かれてあっさりと屋上へと足を踏み入れてしまった。


