私が道路に出ると、そのすぐ傍に横付けされたワンボックスカー。



停まったのを確認してから、ドアを開ける。



「おはよう」



車に乗り込みながら挨拶をすれば、いつもより幾分高いテンションで挨拶を返してくれる皆。



だが、蓮の声だけが聞こえず首を傾げる。



蓮はまだ寝てる?



そう思うほど目を閉じてピクリとも反応しない。



「……蓮ってまだ寝てるの?」



「寝てねぇ」



挨拶を返しながら助手席に座っている朔に問いかけると、寝ていると思っていた蓮から返事が返ってきた。



「……起きてたんだ」



てっきり寝てるもんだとばかり思ってたよ。