「どんなに泣き叫んでも止めてくれない。
絶望しかない日々だった…。
当然、学校なんて行けるわけがない、俺が保護され訴えられたら終わりだからな。
何度も逃げようとして、失敗して殴られる……そんな毎日だった。
だけど、ある日俺に機嫌よく接してきて、こう…言ったんだ。
『お前を買ってくれるところがあるの、だから身体を売りな』
って……
その頃にはそう言う知識もあったから、愕然としたよ。
そんな俺を無理やり連れ出そうとした時に、残っている力を振り絞ってあそこから逃げ出した……。
逃げて逃げて、出会ったのが蓮だった。
あいつは俺の事情も何も聞かずに、
『俺と来い、拾ってやる』
って言ったんだ……」
蓮との出会いを話す時の海斗の瞳には、闇を打ち消すような光が差し込んでいた。
大袈裟かもしれないけど、その時の海斗には蓮が神様みたいに見えたんじゃないかな?
どんな人間でも闇の中、差し込んだ光に手を伸ばさないはずがない。


