「嗚呼、やっと見つけた」 ある一室のソファーに座る男は、ワインを片手に呟く。 「長かったよ。君は僕の物だ……誰にも渡さない」 男は愛しい者を眺めるように写真に写る者を見る。 「準備は着々と整ってきた。………まだ迎えには行けないけど、いつか迎えに行くよ」 まだまだ遙か遠く……絶望へと誘う悪魔に気が付く者はいるのだろうか。 この先を知る者は居らず、すべては本人の選択次第………。