「ありがとう」 「気にするな。俺が嫌なだけだ」 ポンポンッと頭を撫でられ、そのまま下駄箱で蓮と別れると、上履きを取り出す。 「紙もない。……凄い効果だな」 そんな事を考えながらも屋上へと向かおうとすると、下駄箱を出たところで蓮が壁に寄りかかって待っていた。 「行くぞ」 「ん、待っててくれてありがと」 ああ、と返事をした蓮と共に屋上へと向かう。