__シュッシューッ

とりあえず私は頼まれたコトをやり始めた。


なかなか上手く出来ない。

私の身長は148センチ、ちょっと低め

悲しいけど、これが事実だ。


「っもう!!、、」

上のあたりはぜっんぜん届かない・・

こんな時、もう10センチあれば届くのになぁ。


「貸してみ?」


そう言って声を掛けてくれたのは


スラリとした、私より20センチ程高いところから見つめてくる一人の男の子。


栗色でそよ風とともにふわふわと揺れる髪

整った顔立ちや、キリッとした切れ長の鳶色の瞳から、すごくモテるんだろうな、と思えた。

私が既に白く染まった黒板消しを渡すと、その男の子はサッサッと黒板を消していった。