焼きソバパンを渡すと、勢いよく食べ 始める。 「は~。ご馳走様でした。この恩は絶対 忘れませんっ。ほんとにありがとうご ざいました!」 「おい、設楽。こんな奴放ってさっさと 仕事に行くぞ」 「あ~はいはい。んじゃあね。どこかの お嬢さん」 はー、やっと会社に行ける...。 足音が一つ多い。 ばっと後ろを振り返ると、まだ女の子 が付いてきていた。