「―...子供はさっさと帰れっ」




「そ、そうですよね。帰ります...」



 
 やだ、帰りたくない...!



 心は帰りたくないと思っていても

 体が車から出て行こうとする。




 傍に、いたいのに...
 
  
「え―...?!」



 いきなり後ろから腕を引っ張られて

 私は、気付いたらいつの間にか、

 アキ君に抱きつかれていた。