狼君と、お嬢様♪






 けど、俺にとってこれは大進歩だ。

 自分のことを人に話すなんて一度も

 なかった。




 あいつ、ほんと俺の中を見てんだな。

 ま、半分顔だろうけど。




 ビクッ!っとした。



「無理だったら、言わなくてもよかったん

 です。私のわがままだから―...」



 いきなり明は俺の手を両手で握ってきた。

 

「フーン。じゃあ言わない」