その時、ジャンジャカうるさく鳴り響いた、もうひとつのケータイ。 今の着信は電話だったけど、無視っとく。出たら、正直面倒臭い。 つか、電話に出た時点ど樹と逢う約束は破らなければいけなくなるだろう。 玄関にある鏡で服とある人から貰ったネックレスを確かめる。 「…行ってきます」 誰もいない家に1つ呟いて、某ショッピングモールへ向かった。 ただ、自分への嫌悪感を抱いて。