教室に着くと、机の上にいくつか綺麗にラッピングされたものが置いてあった。


「相変わらず陽斗はモテモテですねー」

「そういう侑哉だって」


ここに来るまでの間にいくつか貰ってた侑哉。


「俺のは全部義理。
俺、彼女はいなくてもオトモダチは多いから」

「オトモダチ止まりか」

「痛いとこ突くなよ……陽斗」


そのオトモダチの中にも侑哉のことが好きな子はいそうだけど。


「ちぇっ……いいよなぁ、二人とも。
俺なんか義理すら貰えてないし……」

「イツ、今日頑張ったら松山から本命貰えるかもしれねぇだろ?」

「………はっ!
そうか………!!」


侑哉の言葉に嬉しそうにするイツ。


……すると、突然教室の扉が勢いよく開いた。


「七海!萌花!」


松山……?


松山は入ってくるとすぐに七海と篠山の元へと走っていった。


「香織?どうしたの?」

「顔がニヤけてて気持ち悪いわよ」


松山は二人の問いに答えることもなく、バンバン!と机を叩いた。


「どうしよう!」

「何がよ」

「あたし………告白されちゃった!」

「「…………え?」」


…………え?


俺はイツの顔を見た。


イツはさっきのはしゃいだ表情のまま……静止していた。