その日の部活の時間。
部員達はクリスマスに来る臨時マネージャーの話題で持ちきりだった。
「三人も!?
やっぱ先輩達すごいっすね!」
「だろー。
一人は俺が確保したんだぞ!」
「「……………………」」
「……それはないですよ」
「イツ先輩、冗談は顔だけに……」
「え!?何で!?」
イツは後輩からもこんな扱われ方だ。
ある意味すごい。
「やっぱり浦山先輩の力っすか?」
「まぁ、陽斗は頑張ってたよな」
「教室中が注目する中、萌ちゃんに頭を下げる姿は圧巻だったよね!」
「頼む!
頼れるのが篠山しかいないんだ!って、手を合わせてお願いしてたよな」
「え!?浦山先輩が!?」
「それは見たかったです!」
お前らな………。
「しかも、喜べお前らー!」
「……何ですか?」
「みんな可愛い子だぞ!」
「先輩達の趣味で選んできたんですか?」
「まぁ、そうかもな。
一人はイツの片想いの相手だし……」
「えっへん!!」
「一人は陽斗の彼女だし……」
全員が俺の方を見た。
え……何……?
「浦山先輩の彼女!?」
「ウソ!?」
「ナナちゃんっていうんだぞ~。
ハル!
部内でイチャつくんではないぞ!」
「しないから……」
ってか、その喋り方は何……。

