「おつかれっしたっ!」

陸上部員の声が
夕暮れのグランドに響く。

「柚!いくぞ」


終わるなり鞄を持ち上げながら
由紀ちゃんは私に声をかける。

「えっあっ…まっ…」


由紀ちゃんを追いかけようと急いで鞄を
持ち走ろうとすると、
何かにつまづいた私は体制を崩し、
こけそうになる