由紀ちゃんと出会ったのはたしかあたしが
引っ越してきたのがきっかけだった。


「由紀?お隣に引っ越してきたゆずちゃんよ。」

おばさんに呼ばれて出てきた由紀ちゃんに
私は思わずお母さんの後ろに身を隠した。


「僕、斎藤由紀。よろしく…」

無愛想ながらも自己紹介をしてきた由紀ちゃんに
私はうろたえながらも

「え…わ…私、はやかわ…ゆ…ず…です…」


きっとこの時から
私は由紀ちゃんに恋してた


これは…私の初恋。