「HRのあとのシーンです!」

「ここから、来夢くん目線が入ってくるのね」

「そうです! それぞれ気持ちが書かれている方が、わかりやすいと思うので♪」

「たしかに、そういう書き方もあるけど……これだと、来夢くん目線といちご目線で、同じシーンを2回書いていることになるわよね」

「ダメなんですか?」

「ダメなわけじゃないわ。ただ、ここではふたりの気持ちもほとんど書かれていないから、新しい情報がなくて、読者はつまらなく感じちゃうんじゃないかしら」

「なるほど……!」


たしかに、繰り返し読むのは面倒だし、テンポが悪く感じてしまうかも……。


「それと、『……まさか、このあとの』から始まる文は、いつ、誰が感じている内容かしら?」

「えぇと……」


未来から振り返る……神様の目線!?

って、おかしいじゃん!


「ここは、現在の来夢くんが見ているものや感じていることが書かれたシーンだから、その視点を突然変えてはダメよ」

「そうなんですね! 書き直してみます!」