見た。というわけか。 「あって、やっぱり」 「いや…」 「わりぃ、俺デリカシーないな。 悪かったな。変なこと聞いて」 また、誤解されちゃう。 早く何か言わないと… 「ちが…くて」 言葉を発した時はすでに遅かった。 「またな」 「功ちゃんっ」 追いかけようかと思うのに 今、何か言ったらまた勘違いされそうで 怖かった。 「あたしは…あなたが好きなのに」 あたしは重たい体を動かして 家にへと入っていった。