桜が散る。
きっといつかは散るだろう。
限られた命でも
諦めなければ
何だって出来るはず。
自分を信じてやればいい。
きっと道は開けるだろう。

第1話 残酷

私を呼ぶ声が聞こえる。きっとお姉ちゃんだなと思いながら、カーテンを開ける。私の家にある大きいよりちょっと上の庭を眺めながら、ボーっとしていた。春を感じさせる桜の木をただただ見つめていた・・・その時だった、桜の幹の上に私にすごく似ていて桜の髪飾りで二つ縛りのコスプレのような格好をした女性がいたのだった。私はコスプレ泥棒だと思あいつつ私似の彼女を見つめていた。その彼女はとても悲しそうな目をして散りゆく桜の花びらを見つめていた。よくよく見れば髪の毛の色も同じだった。透き通るような桃の色の髪の毛が春風に揺られていた。その時、さっきまで緩やかに吹いていた風が急に強く吹いた。目をこすりながら、もう一度コスプレ彼女を見てみると・・・そこにはいなかった。
「さっきまでいたのに・・・。」
と口に出すつもりは無かったがでてしまっていた。とても不思議だったが、頭の悪かった私は、とりあえず見なかったことにした。その時、あの正体にきずいていれば、あんな目には合わなかっただろう。その時・・・バンッと音がして私の部屋のドアが開いた。
「桜!早くご飯食べな!」
姉だ。いつかは来ると思っていたがこんな早く来るとは・・・。私には、姉1人と妹1人の三姉妹だ。母も若く、父も無駄に若い。