暴走執事

ソイツは毛布に包まっていて、暗い瞳で世界を写していた。

「アンタ、名前は?」

私はソイツに聞いたんだ。

「………茅。満井、茅」

消えてしまいそうな声で、ソイツ………満井茅は自分の名前を言った。

「………満井、仕方なくここにいるのを許すわ。でも、執事になりなさい」

「………え?」

私の言った事に、満井は顔を上げた。

「帰る場所、ないんでしょ?」

「………ッ」

図星、だったのか、言葉が詰まる。

「………ありがとうございます」