きっかけは中学のときだった。

ちょうど俺が荒れ始めた時、


俺は2人の後輩とゲーセンに行った。


そのとき、他校の男子1人に突っかかっていたのだった。


止めもせずに、参加もせずに眺めていた。


いきなり1人の同い年くらいであろうかわいらしい女の子がその中に入ってきた。


「この後輩の通ってる学校の生徒会長ですっ…!」

彼女は声を裏返してしまいながらも懸命に叫んだら、

俺の腹を思い切り蹴って突っかかられていた男を連れてどこかへ行ってしまった。


蹴った拍子かで落ちた生徒手帳には『桐山明日香』、たしかにそうあった。


彰人や家族に助けられ城島高校の入試日に彼女と再会した。


自信が満ちているその表情は数ヵ月前のビビりながら震えながら、
目を閉じながら叫んでいた、そんな女の子にはまったく見えなかった。