心臓が妙にうるさい。
「なあ、信博」
「あ?」
隣で女子と話している信博に話しかける。
「俺、明日香ちゃんと付き合う為に何すればいいんだっけ」
「はぁ?」
信博は呆れた顔をすると、
「その前に生徒会長が好きじゃねーと駄目なんじゃねーの?お前大丈夫?」
「アホ。それくらいわかってる」
「大樹さあ…もっと素直に行ってみろよ」
そう言うと、信博は俺の机に座って
「生徒会長に話し掛けたければ話し掛ければいーじゃねーか。
仲良くなりたいんだったらメールでも電話でもしろよ。
好きなら好きって言えばいーじゃねーか」
お前、見てるとイライラするんだよ、そう吐き捨てて信博はきっと煙草吸いにでも屋上へと向かっていった。
「てか今日も雨じゃねーか」
まどを見て、頬杖をついた。
