「はっ…浅山大樹が?生徒会長?面白いこと言ってくれるじゃん」


茶髪益田が言う。


「咲穂から電話きた。帰るぞ」


先輩が分かりやすく俺たちのまえでディスプレイを開くと、


そこには『和田咲穂』の文字があった。



「俺には関係ねーよ」

喉から声を絞り出すと


今度こそ靴を履いた。


「益田あつきさ…ちょっとやべーかも」

後を追う彰人が言った。


外を出るとどしゃ降りの雨。


気にせず彰人とどうでもいい話をして帰った。