「明日香…」


頭がガンガンする。


「大樹…ほんとに体調悪いでしょ。取りあえずベッドに寝て」


ギシ、と音をたててベッドに寝る。


「どこ悪い?」


「梅雨になるといっつも頭痛になるんだよね…大丈夫だから明日香ちゃんは授業行って…」

「やだ」


は?

「お人好しいいから。さっさと行けって」


「そしたら大樹一人じゃん。そんなのやだ」


コイツ何言って…


「体質とかでも、大樹一人にできない。それに今日自習だし。みんなさぼってるのとおんなじだから」


「明日香ちゃんなんでさっき外出てたの?」


「生徒会室に筆箱忘れちゃったから」


何か飲み物いる?イスに座っていた明日香ちゃんが立って飲み物を取ろうとしたときだった。


「いらねえ」


明日香ちゃんの左手を掴んでいた。