膝枕をしているような俺と、

中々動けないらしい明日香ちゃん。


「ほら、呼んでみ」


やべえ。

この眺め。

まずいかも。


「だっいき…?」


「ん」


髪に触れてみる。


予想通り、するすると指を抜けていく長くてつやつやな感覚。


細くて、気持ち良い。


「ねえ…あさ…大樹」


明日香ちゃんを見下ろす。


「何?」


「…なんでもない」

そのまま寝返りをうつようにして、顔を背けられた。