チャイムがその瞬間鳴った。


どうせ遅れて教室に入るくらいなら、さぼってしまおう。


保健室に行ってもどうせ追い出されるし。


そう思いながら向かった場所は



生徒会室。



生徒の相談を聞くためのソファーはきっと校長室のソファーよりも柔らかい。



誰もいない静かな場所で、気がついたら眠りについていた。


「ねえっ!ねえっ!ってば!」


体がゆさゆさ揺れる


「なんだよ…」


寝起き特有のいつもよりワントーン低い声が出てしまった。


目を開けて焦点を合わせるとそこには


明日香ちゃんがいた。



「あっ明日香ちゃんっ!?」



「じゃなくて何、堂々と生徒会室で授業さぼってるの!?」



時計を見ると昼休みの時間だった。