珍しく目覚まし時計の音で起きた。


首を左右に動かすとポキポキと音を出す。


体が重い。


ゆっくりと階段を降りていくとそこには普段寝坊してみられない朝の家族の時間があった。


「お兄ちゃんが起きたっ!」

満面の笑みでまだ身長が俺のお腹あたりまでしかない、妹が抱きつく。


味噌汁を飲んでいた父さんも目を見開いている。


母さんはキッチンから笑いかけて「パン?ごはん?」

と聞いてくる。

俺は「ごはんで」

そう答えた。