夢通りに事が進み沙耶は無事焼き鳥を手に入れた。中原を見送り急いで本を見る。するとそこにはもう既に文と絵が書いてあった。


「なるほど。私が望んだ事が完全に叶ってからこの本に勝手に記されるんだ。」


そう言いながら焼き鳥にかぶりついた。












沙耶が黒い本の実験を始めてから2日後の土曜日。今日は会社が休みなので徹底的に実験をしようと朝から意気込んでいた。


「さてと、今日はもっとすごい事望むぞ!!」


沙耶はよくよく考えたら自分が食に関する望みしかしていない事に気づき、なぜかそれがものすごくイヤだったので今回は絶対にすごい望みを叶えてもらおうと考えていたのだ。


「んー…そういえば今まではむこうで望みを考えてからそれを叶えてもらってたけど、こっちで先に望みを考えといてからむこうで望んでもいいのかな…?」


沙耶はうーんと悩んでからそれを確かめる事にした。


「よし!!今回は空を飛びたいって望もう!そうすれば、非現実的な事も叶うかどうかわかるしね!!」


何はともあれ、寝なければ話にならないので本を開き机に置くと、ベッドで寝についた。