週明けの朝、私は駅の改札機の前で里志くんを待っていた。
 私は電車通学だけど、里志くんはバス通学なので、いつも学校の最寄り駅で待ち合わせしている。
 大概私の方が早く着くので、携帯で音楽を聴きながらこうして里志くんを待つことが習慣となっていた。
 二人とも朝練があるので、今の時間は午前七時。朝早く起きないといけないのは辛いけど、朝から里志くんに会えるんだから、どれだけ眠くても死んだ様な顔なんてしていられない。