それから一緒に登校したり下校したり、ショッピングやカラオケなど、色々な所に遊びに行った。
 お互い部活は忙しかったけど、なんとか時間を見つけて、二人で過ごす時間を作っていった。
 そうこうしているうちに、私はもっと里志くんのことを好きになっていった。それは里志くんも同じだと、私は信じている。

 そして里志くんと付き合っている中で、私は美里ちゃんの存在を知ることになる。
 付き合って間もない頃から聞かされていた、里志くんの双子の妹の話。
 可愛らしい容姿をしていてかなり嫉妬深い、お兄ちゃんにべったりな美里ちゃんの話。

 極度のブラザーコンプレックス———。


「なるほど、ね」
 アイスを食べた帰り道、私は独りごちた。